アルコール依存症

アルコール依存症の家族の想い

もしも家族が誰かに傷つけられていたら?とても胸が痛みます。家族が病に倒れても辛いですね。家族の誰かが、狂ったように酒を飲んで暴れる病気で、本人もそれを分かっていながら酒を飲んで大暴れを毎日繰り返したら?ものすごく辛く、それでも憎み切れない重く苦しい日々を過ごすそうです。その家族が死ぬまで。病気のせいなのに憎み、そして情けない気持ちが湧き上がるのです。

アルコール依存症は、常識的な意思を持って居れば飲酒しないであろう時にも飲酒をしてしまう「行動(脳)の病」です。肉体的にも精神的にも酔う事によって得る作用に依存してしまうのです。だいたいのアルコール依存症患者は酔った時には前後不覚はもちろん、暴言や暴力という行動に出るので家族の精神的な負担というものは計り知れません

私自身もアルコール依存症です。ですが、これはきっと軽度と言いますか、飲酒を自分でコントロールできるし、これ以上飲んだら大変な事をしでかしてしまう!と思えます。それでも飲んでハメを外すこともあり、こうしたことから自分はアルコール依存症なのだと自覚しています。今も若い時のように、限界まで飲んで人に暴力を振るっていたら?そう考えると身震いがします。大切な家族に悲しい思いをさせてしまいますから

重症化したアルコール依存症患者は、私が家族にさせたくないとする思いをほぼ毎日させているのです。この病気の怖いところは、本人の意思ではなく脳がアルコールを求めているから飲酒し、家族も病気への理解はあるものの結局は酒を求めて飲み、酔っ払う(家族)患者を目の当たりにするので、愛情が薄れたり家族の絆が細くもろくなって、時としてバラバラになります

病気のせいであろうと、酒を飲む患者(家族)への憎悪が先走るのです。アルコール依存症だと本人が認めず医療機関にかかることも拒み、その姿はふてぶてしく酔っ払う荷物でしかなくなる事さえあります。そのような状態の人と毎日一緒に生活をしているのだから、家族はたいていの場合精神的にボロボロです。弱り切った心に「自分が至らないから、あの人は酒を飲む」と自分を責めたり、あるいは周りに迷惑ばかりかける患者(家族)の尻拭いに追われる日々をただひたすらに繰り返したり。しかし、それらは何も生み出すこともなければ「共依存」という不健康な関係性が出来上がってしまいます。

そういった患者を家族に持つ人たちの心の支えになるよう、どのような対処をするべきか相談に応じる精神保健福祉センター保健所、同じような境遇に立たされた人との話し合いの場を設けた家族の会という集まりがあります。

「病院を嫌がるアルコール依存症と、その家族」

悲しいことにアルコール依存症は治癒はしません。ですが、断酒を誓い、それを守りリハビリをすることで回復できるものなのです。アルコール依存症といっても、それは周囲の人の目からも分かるほど飲んだくれては大暴れを繰り返す症状はもちろんのこと、大暴れはしないものの次の日の仕事にさしつかえるほど飲んで二日酔いのまま出勤して、今日は飲まずにいようと思いながらも帰宅したら潰れるまで飲酒…といったものも。大抵の病気は早期に治療しなければならず、アルコール依存症もその一つです。

アルコール依存症は、自分で依存症に気付いて進んで専門の病院に受診するようであれば問題はないのですが、むしろそのような患者は稀であり、病気と認めず周囲に迷惑をかけながらも「自分は酒が好きで飲んでいるだけだ」と言い張り、病院など行ってたまるか!とばかりに拒む人も少なくありません。そんな時は、先ずは患者の家族が病院に相談に行っても良いのです。アルコール依存症という症状は理解していても、どう患者である本人に受診をすすめたらいいか、実は本人は今、どんな風に思っているかなど理解できるようになって、病院へ行く気にさせる糸口が見えてきます。

問題を起こすほど飲むのは患者本人ですが、家族も一緒に治療に参加することで断酒やリハビリなどスムーズに受けられるケースは非常に多く、実際にアルコール依存症を患う人が家族の中に居れば、多大なストレスを抱えているのです。そして、なんとか受診をさせてからは本人にアルコール依存症とはどんなものか、どうして治療が必要か、治療しよう!と本人に思ってもらうよう医師や家族でモチベーションを上げさせます。

アルコール依存症治療において断酒してみてからの離脱症状も辛い症状ですが、実は初めて受診をした時が一番辛いような気がします。法律上、飲んでも良いはずのお酒を絶つために人様から腫れ物に触るように指導を受ける…とても屈辱的で心が揺さぶられ、分かっていても帰宅すればまた飲酒に走る事は多いのではないでしょうか。図星をつかれたバツの悪さのと、本当は飲むことに罪悪感を持っていた辛さが入り混じり次の受診に足が重くなり、振り出しに戻ったかのように思います。しかし、これで良いのです。必ず次もあると信じて、小さな事に一喜一憂せず一緒に前に進めるよう理解と励ましを持って接しましょう


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